みんな違ってみんな良い?

 

 みんな違ってみんな良い?

 

 少なくとも張り切ってブログを開設して「3日坊主にならないように」と書いたものの、見事4日で坊主になってしまった私は良くない。未だに続けるとは言っていないので困った。

 

 こころに余裕があると文章を書きたい欲求が高まる。しかし私のこころにキャパはない。困った。

 

 

 今日は私用で電車に乗って街に繰り出した。

 551の蓬莱の紙袋を持った車内テロ主犯格の中年女性。半袖シャツで街を闊歩していたお兄さん。軍手をつけた音ゲーマー。公園でウクレレを弾きながらブルースを唄っていたおじいさん。歩いていたら急に立ち止まって話すおばちゃん2人組。

 

 大阪の街と私の地元には面白可笑しい人が多い。この人たちは本当にみんな違ってみんな良いのか自分なりに勝手に予想してみた。

 

 車内に立ち込める豚まんの匂いで人の嫌な顔を見たいがために「豚まんハラスメント」略して「豚ハラ」をしているのかもしれない。

 元は長袖だったシャツを破って半袖シャツにしたのかもしれない。

 音ゲーマーは大体軍手をつけているものだ。素手でmaimaiをしていた私の方が、面白可笑しかったかもしれない。今日も指紋がなくなりかけた。

 若い頃は伝説のギタリストと呼ばれたが、今はギターではなくハワイで買ったウクレレを相棒に年金生活の吐き溜めにしているのかもしれない。

 大阪の街で急に立ち止まるのは死を意味する。

 

 私の予想ではみんな違ってみんな良いはずがなかった。「豚ハラ」ってなんだよ。

 

 人間観察をしていると、他人の人生を勝手に考えちゃったりする。馬鹿馬鹿しいが、これが結構暇つぶしになる。普段からイヤホンで音楽を聞いたりしないのも、人間観察が楽しいからという理由になるかもしれないと格好つけてみたけど、本音は好きなアーティストがいないに尽きる。

 高かったイヤホンも女性の喘ぎ声しか聞かないとなれば、悲しんでいるに違いない。

 

 

 見ず知らずの他人の人生を考えていたら、自分の人生は他人が予想するに値しない退屈で陳腐な人生だと気づいた。気づくのが遅い?すいません。反省してます。そりゃ、”人生における選択肢はもう決まっている”っていう考えもしたくもなります。はい、本当に中身のない人生を送ってきてごめんなさい。

 

 

 こんな私でも小豆色の電車の中で居合わせた、見ず知らずの誰かにとっての牌の一部になっていたらと願うばかり。

 

阪急電車 (幻冬舎文庫)

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ドミノ (角川文庫)

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みんな違ってみんな良いんじゃない?自分も然り。